このブログについて
ロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)に留学中でした。気づいたこと、思ったこと、困ったこと、驚いたこと、笑ったこと、泣いたこと、ハラハラドキドキしたこと、スリにあったこと、金髪女性に告白されたこと、財布を盗まれたこと、イギリス王室に表彰されたことなどを書いたつもりです。
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全体 -SOAS -寮 -お買い物 -散歩 -英語 -会話 -日常 -人 -食 ▼英国内の観光 >ロンドン >スコットランド >ストーンヘンジ >オックスフォード >ケンブリッジ ▼ヨーロッパ旅行 >冬休み旅行 >アイルランド >イベリア半島旅行 >イタリア旅行 >帰国直前旅行 未分類 以前の記事
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3月31日、昨日に引き続き、旅行9日目。 モロッコ・タンジェに上陸したものの、いるはずのガイドがいない。 急遽、現地のガイドさんを紹介してもらう。 モロッコも批判! 高いお金を払って今日申し込んだはずのツアー、タンジェまで来てみたものの、結局ガイドの人はあらわれなかった。そこで急遽、現地でガイドを探し、お願いすることに。来てくれたガイドのオジサンは、すぐにその場でタクシーを拾ってくれた。このタクシー代は込みである、とのことだ。オジサンは、まず高台にのぼって景色を見せてあげよう、という。 もう誰も信用することはできなくて、ワタシはこのガイドのオジサンもさえも信用できずにいた。だから、タクシーを利用するというのはちょっと安心である。オジサンとクルマで2人きりになるよりは、タクシーの運転手という、いわば第三者的な存在があったほうが、なんとなく、良い。それにしても、このガイドのオジサンは声が大きい。ツバが飛ぶ。 ううん、けど説明は、本当に一生懸命だ。どうやら安心してもよさそうだ。 教科書ではこの町、タンジールという読み方で登場した。先生が「T君! 2年の始めからずっと世界の歴史をたどってきたけれど、今日の授業はキミのためにある!」と叫んだ。たしかちょうど、クラスメイトにこの町の名前に似た名字をもつ人がいたのだった。高校の授業なんて、覚えているのはいつも、こういうことばかりである。 * * * それにしても、オジサンが言うとおり、タンジェはまさに国際都市の名にふさわしい町である。イスラム教のモスクがあるかと思えば、すぐ隣にはカトリックの教会がある。タクシーで少し進めばユダヤ教のシナゴーグがあり、その裏にはプロテスタントの教会があったりする。よくこれでイサカイが起きないですね、というと、オジサンは得意げに、宗教は違ってもみんなモロッコ人なんだ、モロッコ人は平和好きなんだ、わかるか、と言い、ニヤリとしてみせる。 * * * スペインとモロッコには2時間の時差がある。だから、モロッコ時間の正午になる頃にはもうワタシは腹が空いてしょうがない、という状態になっていた。そう思っていたときにちょうどオジサン、そろそろ昼にするか? ときいてくれて、すぐ食堂に入る。 最後にミントティー。砂糖たっぷり。多少聞き取れないところがあったが、この店は丁寧に料理について説明してくれた。いいお店だった。ちなみにオジサンはこのあいだずっと外にいて、誰かとおしゃべりをしていた。 * * * ベンさんはとても気さくで、それでいて熱心なガイドです。モロッコを愛していて、タンジェについての全てを教えてくれます。安心してベンさんにガイドをご依頼ください。と書いた。『地球の歩き方』風になんとなく出身地と年齢も書いた。 * * * ゲートは桟橋のようになっている。どのゲートから出航するかわからないが、まずは係員のいる桟橋へむかうことにした。係の人だったら知っているだろう。しかしチケットを見せると係員のおじさんは、まだ来るな! 待っていろ! ということを、怒ったような口調で言うのである。なんだよう。まあいい、まだ出発までは30分ある。そう思ってワタシは待合室のベンチに座った。 しかし出航の10分前になってもゲート番号の表示はおろかアナウンスさえもない。これは、乗客はまばたきもせずにゲートのほうを注視していよとでもいうのか。ワタシは再び先ほどの係員に聞きに行く。しかしながら、だから待ってろって言ってんだろ! と、また怒鳴られた。時間になったから聞きにきたのに、そんな言い方されたらこっちだってなんなんだよこんちくしょう! と言いたいくなる(スペイン語とアラビア語で、ね)。さすがに今回は予定の時間が迫っているということもあり、まわりの人でワタシと同じチケットを手にした人たちも、そわそわとしてゲートのほうを見つめている。しかし、何もないまま予定の時間はすぎていった。 不安なまま待ち続ける。結局動きがあったのは予定出航時間から遅れること30分、14時過ぎであった。アラビア語の通じる人には清掃のおじさんが、スペイン語・英語の乗客にはジャケットを着ている筋肉系の兄ちゃんが、ひとりひとり何かを伝え歩き始めた。もちろんワタシのところには筋肉系の兄ちゃんがやってきて、チケットを確認し、ここには13時半と書いてあるけれど、本当は14時半なんだ、ソーリー、と言うのであった。はあ? である。 その時点で既にはあ? であったが、このあと散々待たされたあげく結局フェリーが出たのは15時半を過ぎてからであった。はあああああああああ? なのである。申し訳ございませんご迷惑をおかけしておりますくらい言えよおい! なのである。っていうか遅れた理由くらい言えよおい! なのである。アルヘシラスでの滞在を二泊にしたのは正解だった。スペインの旅行会社と、モロッコのフェリー会社。これらは絶対に信用してはならない。もうそろそろ「外国っぽくていいネ!」とも言っていられないですよ、まったく。 * * * ユーラシアに帰還。いの一番にワタシが向かったのはもちろん、ツアーを予約した昨日の旅行会社の窓口。結局30ユーロの返金をしてもらう。59ユーロの料金のうち、フェリーの往復でも50ユーロ以上にはなるし、そんなものだろうなんて思って、相手の言い値で納得してしまったのである。 しかし、いま夜になって部屋に帰ってきて、30ユーロで引き下がったことに、ワタシは、猛烈に後悔している。そもそもガイドがなければこの旅行会社のツアーは利用しなかったのだ。橋下府知事じゃないけれど、最初にもっと大きくふっかけておけば30ユーロよりは多くの返金を受けることができたかもしれない。大阪人はやはりすごい。 * * * テレビをつけると両津勘吉がスペイン語でしゃべっていた。両津はタクシービジネスでひと儲けしようと考え、それが偶然指名手配犯の逮捕につながったようだった。しかし調子に乗りすぎた両津は最後に失敗をして、部長に追いかけられる。言葉はわからないけど、なんとなくわかる。考えてみれば、両津の楽観的で明るい性格、アニメのガラガラ声(スペイン語の声優もイメージそのままだった)、そしてあの剛毛。スペイン人には受け入れらやすいのかもしれない。 更新:4/29 23:10
by lon-don
| 2009-04-30 07:10
| >イベリア半島旅行
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